幼児期(満3歳〜小学校低学年)に身につけたい「読解力」

目次

はじめに

小学校入学後に多くの保護者からいただくご相談に、次のようなものがあります。

  • 「算数の文章題が理解できていない気がする」
  • 「理科や社会の教科書を読んでも意味をつかめていない」
  • 「読書は好きだけど、テストになると歯が立たない」

実はこれらの背景にあるのは「国語力」、もっと細かく言うと“読解力”の土台が不足していることがほとんどです。

読解力は、小学校になって突然伸ばせるものではなく、満3歳〜小学校低学年の“日々の言語体験”で決まっていきます。

この記事では、

幼児期に身につけたい読解力のポイントと、家庭でできる実践方法を、教育現場の経験をもとに詳しく解説します。


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この記事を書いているのは?

カジきっず 代表 梶

京都で小中学生向けの超少人数学習塾「カジきたラボ」幼児教育「カジきっず」を創業した現役講師であり経営者。

2児の父でもあり、教育現場と子育ての両面から自ら学ぶ子を育てる教育を追求している。

小中学生へ向けた授業動画やお母さんへ向けたお役立ち動画をアップしたYouTubeは動画数1000本以上、毎月2万回以上の再生回数を超える。幼児から高校生のお子さんを持つお母さんをメインに見て頂いています。

幼児期に読解力が必要な理由

読解力は「すべての教科の基盤」と言われます。

その理由はとてもシンプルで、子どもは“言葉を通して世界を理解する”からです。

幼児期に読解力が育つと、次のような力が自然と身につきます。

  • 文章題で状況を正しく読み取る力
  • 理科の観察文や説明文の意図をつかむ力
  • 社会の語句を“意味ごと”覚えていく力
  • 長文を筋道立てて理解する力

逆にここが弱いと、小学校でのつまずきが増えてしまいます。

幼児期はまさに「言語の基盤づくり」のゴールデンタイムです。


読解力を育てる最強の方法は「絵本の読み聞かせ」

絵本の読み聞かせは、語彙・文法・推論・集中力を一度に育てる最高の学習です。

ただし、効果を最大化するには“読ませっぱなし”ではもったいない!

読み聞かせ中に少しだけ“対話”を入れるだけで、読解力が大きく伸びます。


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読み聞かせのときに使いたい声かけ例

予測力を育てる

「このあとどうなると思う?」

理由を考える力を育てる

「どうしてこうしたんだろう?」

語彙を強化する

「“さっきと同じ言葉”あったよね」

推論力を育てる

「もしあなたが主人公だったらどうする?」

これらはあくまで一例ですが、小学校の国語科だけでなく、算数の文章題や理科・社会にも直結する読解力を育むために効果的です。


逆効果になるNG行動

  • 正解を急いで教えてしまう
  • 解説口調で読み聞かせる
  • 質問攻めで子どもが萎縮する

読解力は「正解探しではなく、意味を読み解く力」。

大人のリードを減らし、子どもが“考える余地”を残すことが大切です。

ただ、我が子のことになると、口出ししたくなるのはよく分かります。グッと我慢することが、親の役割と言えるかもしれません。


親の日本語が子どもの読解力を作る

幼児期は、子どもが大人の言葉をそのまま吸収する時期。

親の話し方は、子どもの“言語の型”になります。


読解力が育たないNG声かけ

お子さんの読解力が低い原因として、親御さんの普段の声かけが挙げられることがあります。

  • 「それ置いといて」
  • 「あれ持ってきて」
  • 「わかるでしょ?」

指示語が多く、主語や目的語が抜けていると、子どもの頭の中で“意味のまとまり”ができません。

これは小学校の文章理解で大きな壁になります。

しかし、親御さんが一から国語の問題を解き直して、読解力を上げるのは至難の業。お仕事に子育てに家事をやりながら実現することは容易くはありません。もちろん、私もそれをお勧めすることはありません。


読解力が伸びる声かけ

ご覧になっている方がすぐに真似できる声かけの一例を紹介します。

  • 「テーブルの上に、絵本を置いてね」
  • 「さっき言ったのは、“〜してから〜する”っていう順番だったね」
  • 「いまの話は、“理由→結果”の流れだったよ」

親の日本語が整うと、子どもの文章理解が驚くほどスムーズになります。


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絵本以外にもできる“読解力が伸びる家庭習慣”

多くの記事は「たくさん読書をしましょう」で終わりますが、ここでは今からできる具体的なアクションを紹介します。

ずばり、読解力が高い家庭は“日常での言語環境”が圧倒的に違います。ですから、その言語環境に近付くための第一歩となるポイントを紹介します。


① 日常で「順番のことば」を意識する

  • まず
  • 次に
  • それから
  • 最後に

文章題の基礎力がここから育ちます。


② 図鑑は“説明文の第一歩”

「この動物はどこに住んでいる?」

「何を食べるの?」

短い説明文を親子で一緒に読むだけで、

説明文の“型”に慣れることができます。


③ 「分類遊び」で語彙の整理力を伸ばす

  • 食べ物/生き物
  • 丸いもの/四角いもの
  • 乗り物/道具

この遊びが、後の「要点整理」「情報の分類」の基礎になります。


④ 親子の会話量が読解力を決める

  • 「今日一番楽しかったことは?」
  • 「どうしてそう思ったの?」
  • 「次はどうしたい?」

会話量=語彙量=読解力。

小さいうちほど、対話が大事です。


年齢別:読解力の育て方マップ

年齢層ごとに読解力を育てるにはどうすればいいかをまとめてみました。さっと読めるように簡単に書いていますが、もっと深掘りすることができるので気になった人はぜひ検索したり、書店で関連書籍を見てみてください。


● 満3〜4歳

  • 短い絵本を多めに
  • 指示語を減らす
  • “予測”や“理由”の問いかけは軽く

● 5〜6歳(年長)

  • 図鑑読み開始
  • 「順番」「理由」ことばを生活に
  • 読み聞かせの質を上げる

● 小1〜小2

  • 自分読みスタート
  • 簡単な説明文に触れる
  • 語彙の分類遊び

● 小3〜小4

  • 要約トレーニング
  • 論理語(しかし/例えば/なぜなら)
  • 読書量を少しずつ増やす

読解力にはお子さんの脳の発達が強く関係するため、年齢はあくまでも目安として捉えて、プレッシャーとして感じないようにしてください。

文章題でつまずく子の典型例

たとえば次の問題、

りんごが3つと、みかんが2つあります。全部でいくつですか?

読解力が弱い子は、

  • 名詞だけ拾って計算できない
  • “全部”が何を指すか理解できない
  • 「合わせて」という意味が取れない

これは計算力ではなく“日本語の理解”の問題。

幼児期の言語体験が大きく影響します。


まとめ

幼児期の読解力は、

**小学校以降のすべての学習に直結する“土台”**です。

特に大切なのは次の3つ。

  1. 読み聞かせは最強の読解トレーニング
  2. 親の日本語が子どもの言語の型をつくる
  3. 日常で“ことばの構造”に触れる習慣があと伸びを決める

幼児期の読解力づくりは、

特別な教材よりも“日常の言語環境”が鍵になります。

カジきたラボでは、幼児〜小学生の言語力を高め、

中学生・高校生になってからの成績アップにつながる “あと伸び” の育成に力を入れています。


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